和光市デンタルオフィス
コラム・ブログ

COLUMN・BLOG

2023年10月29日

インプラントの寿命は何年?長持ちさせるための秘訣は??

インプラント治療は外科手術が必要で、通常の歯科治療に比べて手間や時間、費用がかかり、さらにその寿命は比較的長いと言われています。それにもかかわらず、インプラントも寿命があり、寿命を迎えたインプラントを継続して使用することは非常に危険です。この記事では、インプラントの平均寿命、寿命を短くする要因、寿命が尽きた場合の対処法などについて詳しく説明します。

インプラントの平均寿命は?

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス インプラントの寿命
欠損部を補うインプラント

外科手術によって、顎の骨に埋め込む人工歯根であるインプラントは、一般的に10~15年程度の寿命を持つことが一般的です。これは、保険診療で提供される入れ歯が通常3~4年、ブリッジが7~8年と言われることと比較して、インプラントの耐用年数が非常に長いことを意味します。ほとんどの場合、インプラント治療には「10年保証」が提供され、少なくとも10年は問題なく使用できると考えても良いでしょう。ただし、この寿命は患者自身のセルフケアと、専門家によるメンテナンスが正しく行われることを前提としています。

インプラントの寿命が短くなる理由

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス インプラントの寿命
インプラントもダメになる

メンテナンスを疎かにしてしまう

インプラント治療を受けた後、歯科医院での定期的なメンテナンスは不可欠です。これは、人工歯根であるインプラント自体や歯茎、および上部構造に関する異常を早期に検出するために極めて重要です。定期的なメンテナンスを怠ると、インプラントの問題に気付かず、さらには保証の対象外になる可能性もあるため、注意が必要です。専門家による定期的なケアを続けることで、インプラントを長寿命化することが可能となります。

インプラント周囲炎に罹患してしまう

インプラントの寿命を短くする主要な要因は「インプラント周囲炎」です。これは、インプラント本体の周囲に炎症が起こる病気で、通常の歯肉炎よりも速く進行することが特徴です。この炎症が進展し、インプラント周囲炎となると、人工歯根の安定性に影響を及ぼす可能性が高まります。しかし、早い段階で治療を受けることができる「インプラント周囲粘膜炎」と呼ばれる段階では、症状を比較的容易に取り扱うことができます。したがって、炎症が進行する前に適切な治療を受けることが重要です。

質が低いインプラント治療を受ける

一般的に言われる「格安インプラント」では、通常、品質の低いインプラント本体が使用されています。見た目は標準的なインプラントと変わらないように見えることがありますが、実際には耐久性の低い素材でできていたりします。品質の低いインプラントは、最初から顎の骨との結合が弱いことがあるため、寿命が短くなる傾向があります。こうしたコスト削減型のインプラント素材を選択することは、早期のインプラントの故障リスクを高める可能性があることを理解することが大切です。

歯ぎしり・食いしばり

インプラントは外見や噛む感覚が天然歯に非常に近いと言えますが、それは本質的には人工物であることを忘れてはなりません。特に、インプラントには天然歯に備わっている歯根膜というクッションの機能がありません。そのため、歯ぎしりや食いしばりの習慣が残っている場合、顎の骨に不必要な負担がかかり、炎症が引き起こされることがあります。結果として、インプラントの結合が弱まり、寿命が短くなる可能性があります。つまり、インプラントを取り扱う際には、注意が必要であることを覚えておくべきです。

喫煙

タバコの喫煙は、インプラントに関連した問題のリスク因子となります。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は、歯周組織の血行を損ね、感染症の発生リスクを高める可能性があります。具体的には、インプラント周囲炎の発病リスクが著しく上昇します。喫煙者がこの種の炎症を経験すると、その治癒が非常に難しくなり、したがって慎重な配慮が必要です。

インプラントの保証期間は?

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス インプラントの寿命
インプラント治療後の管理

通常、標準的なインプラント治療には5年から10年の保証が提供されます。主要なインプラントメーカーでは、多くの場合、10年の保証が提供されることが一般的です。この期間内に問題が発生した場合、無償で再治療を受けることができます。ただし、保証の適用範囲や期間は、インプラント本体と上部構造で異なることがあるため、事前に詳細を確認することが重要です。

インプラントの寿命が来てしまったら?

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス インプラントの寿命
寿命が来たインプラント 

インプラントに問題が生じ、その寿命が尽きた場合、3つの選択肢が考えられます。それは、「新たなインプラント治療を受ける」「入れ歯を選択する」「ブリッジを装着する」です。最良の選択肢は患者の口内状態に依存します。顎の骨に大きな問題がなく、かつ保証期間内である場合、再度のインプラント治療が最善の選択となるでしょう。

寿命が尽きたインプラントを使い続けるとどうなる?

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス インプラントの寿命
寿命が来たインプラントの対策

インプラントがとれる

インプラントが寿命を迎えた場合、いつでも脱落する可能性があることに注意が必要です。脱落すると、上部構造やインプラント本体が誤って飲み込まれる危険性があります。また、噛むという力が周囲の自然歯に負担をかけ、それが残存歯の寿命を縮める可能性があります。

痛みが生じる

インプラント周囲炎などによる経年劣化したインプラントは、そのまま使用し続けると痛みを引き起こす可能性があります。無視すれば病変は進行し、歯肉や顎の骨などの歯周組織に重大な損傷をもたらす可能性もあります。したがって、適切な対処が必要です。

再治療ができなくなる

寿命を迎えたインプラントは、歯茎や顎の骨に相当な負担をかけることがあります。その結果、歯周組織に重大な損傷をもたらし、再治療が難しくなることもあります。再びインプラント治療を受けるという選択肢を選択肢として残すためにも、早期の対処が極めて重要です。

隣の歯に悪影響がでる

インプラントは単体で存在する装置ですが、寿命が来た場合、周囲の自然歯に不良な影響を及ぼす可能性があります。噛む際の圧力が隣接する歯に集中したり、歯の配置や噛み合わせに問題を引き起こすことがあります。

インプラントを長持ちさせるための秘訣

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス インプラントの寿命
インプラントをずっと健康に使うために 

セルフケアを徹底する

通常の天然歯に比べて、インプラント周辺は汚れがたまりやすい箇所と言えます。日々の個人的なケアを入念に行うことが肝要です。これにより、インプラントにとってリスクとなる歯周病などの疾患を予防できるでしょう。

定期的なインプラントメンテナンスを受ける

インプラントの寿命を延ばすためには、セルフケアと同様に、定期的なメンテナンスが非常に重要です。メンテナンスプロセスには、インプラントの清掃と、歯科医による詳細な検査が含まれます。言うまでもなく、インプラント治療を受けた歯科医院で定期的なメンテナンスを受けることが欠かせません。インプラントのメーカーやシステムに違いがある場合、また、治療プロセスが異なる場合、メンテナンスの品質に大きな差異が生じる可能性があるため、これに留意する必要があります。
当医院のインプラント治療についてhttps://www.wakoshi-dental.com/service/implant/
当医院のインプラントメンテナンスhttps://www.wakoshi-dental.com/service/whitening/#dentaleste

かみ合わせのチェック

インプラントの噛み合わせが正しく調整されていない場合、顎の骨や人工歯根に過度なストレスがかかる可能性があります。こうした問題を予防するためにも、定期的に噛み合わせを点検することが大切です。

減煙・禁煙

喫煙習慣は、確実にインプラントの寿命を縮小させる影響を及ぼします。したがって、インプラントの寿命を延ばすためには、タバコの摂取本数を減少させるか、最善の場合は完全に禁煙することが非常に重要です。

最後に

この内容では、インプラントの寿命やそれが尽きた場合について説明しました。一般的に、インプラントの平均寿命は10~15年程度とされていますが、適切なケアによって20年や25年といった長寿命にすることができます。

しかし、インプラントが寿命を迎えた場合、無理に使用し続けず、適切な治療を受けることが肝要です。治療法として、新たなインプラントを埋め込む、ブリッジを装着する、入れ歯を選ぶなど、選択肢が提示されるでしょう。これらの選択については、自身の口内状態や予算に合った最適な方法を選ぶことが大切です。