和光市デンタルオフィス
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2024年07月13日
すぐに歯石ができる…どうして歯石ができるの?その理由と対処方法を徹底解説!
「この前歯石取ったばかりなのにもう歯石ができてる…」と愕然とした経験はありませんか?
せっかく定期検診にしっかり通っていても、すぐに歯石ができてしまっては本末転倒です。
本日は歯石がどうしてできるのか、歯石はどう予防したらいいのかなど徹底解説いたします。
歯石ができる仕組み
歯石とは、プラーク、または歯垢と呼ばれるものが硬化したものです。歯石は、口腔内の細菌と食物の残りカスが結びついて形成されるものです。歯石ができる主な仕組みを説明します。
- プラークの形成
- 食物を摂取した後、特に糖分が多い食べ物を摂取すると、口腔内の細菌がその糖分を分解し、酸を生成します。
- この酸が歯の表面を溶解し、脱灰を引き起こします。同時に、細菌と食物の残りカスが歯の表面に付着し、プラーク(歯垢)を形成します。
- プラークの硬化
- 形成されたプラークは、唾液中のカルシウムやリン酸と結びついて硬化し始めます。
- この過程は数日から数週間かかることがありますが、一度硬化すると、ブラッシングだけでは除去できなくなります。
- 歯石の形成
- 硬化したプラークは歯石となり、特に歯と歯茎の境界や歯の間に蓄積しやすくなります。
- 歯石が形成されると、表面がザラザラしているため、さらに多くのプラークが付着しやすくなり、悪循環が生まれます。
歯石を放置すると起こること
歯石を放置すると、さまざまな口腔内の問題が発生します。その主な影響とリスクを説明します。
- 歯肉炎
- 歯石が歯と歯茎の境界に蓄積すると、歯茎に炎症を引き起こし、歯肉炎になります。
- 歯肉炎は、歯茎の赤み、腫れ、出血(特にブラッシングやフロス使用時)を引き起こします。
- 歯周病
- 放置された歯肉炎は、進行して歯周病になることがあります。
- 歯周病は、歯を支える骨や組織が破壊される疾患で、進行すると歯の動揺や最終的には歯の喪失に至ることがあります。
- 口臭
- 歯石やその周りに蓄積した細菌は、口臭の原因となります。
- 細菌が生成するガスや、口腔内の食物残渣が腐敗することによる臭いが主な原因です。
- 虫歯
- 歯石が蓄積することで、歯の表面が不均一になり、食物残渣やプラークがさらに蓄積しやすくなります。長い間歯の上に停滞すると虫歯のリスクを増大させます。
- その他の健康リスク
- 口腔内の炎症や感染が進行すると、全身の健康に影響を及ぼすことがあります。
- 例えば、心臓病や糖尿病との関連性が報告されており、特にこれらの疾患を持つ人は注意が必要です。
歯石ができやすい人
歯石ができやすい人にはいくつかの特徴や習慣が原因です。それを正しく自覚することはとても大切なので、自分に当てはまるか確認してみましょう。
- 不十分な口腔ケア
- 毎日のブラッシングやフロスが不十分な場合、プラークが蓄積しやすくなり、歯石が形成されやすくなります。
- 正しいブラッシング技術やフロスの使い方を習得していない人も、プラーク除去が不完全になることがあります。
- 飲食習慣
- 糖分の多い食べ物や飲み物を頻繁に摂取することは、口腔内の細菌が増殖しやすくなり、プラークが形成されやすくなります。
- また、飲食の後に口をゆすぐ習慣がない場合も、食物残渣が歯に残りやすくなります。
- 唾液の量と質
- 唾液は自然の洗浄作用があり、プラーク形成を防ぐ役割を果たします。唾液の分泌が少ない人や質が悪い人は、歯石ができやすくなります。
- 唾液分泌が少ない原因には、脱水、特定の薬物の服用、加齢などがあります。
- 口呼吸の習慣
- 口呼吸をする習慣がある人は、口腔内が乾燥しやすくなり、唾液の洗浄作用が低下します。
- これにより、プラークが蓄積しやすくなり、歯石が形成されやすくなります。
- 歯並びの不良
- 歯並びが悪いと、歯と歯の間にプラークが溜まりやすくなり、ブラッシングやフロスがしにくくなります。
- このため、歯石が形成されやすくなります。
- 遺伝的要因
- 一部の人は遺伝的に唾液の成分や分泌量が異なり、プラークや歯石が形成されやすい体質を持っている場合があります。
- 喫煙
- 喫煙者は非喫煙者に比べて歯石が形成されやすい傾向があります。
- タバコの成分が口腔内の環境に悪影響を及ぼし、プラークの形成を促進するためです。
歯石ができやすい場所
歯石は特定の場所にできやすい傾向があります。
- 下の前歯の裏側
- 唾液腺が開口する部分であり、唾液中のカルシウムやリン酸が豊富に存在するため、歯石が形成されやすい場所です。
- 上の奥歯の外側
- 特に上顎の大臼歯(奥歯)の外側は、唾液腺が近くにあり、唾液の流れが多い場所です。
- 食べ物の残りカスやプラークが溜まりやすく、歯石が形成されやすい場所です。
- 歯と歯の間
- 歯ブラシだけでは届きにくい場所であり、フロスや歯間ブラシを使わないとプラークが溜まりやすくなります。
- 特に奥歯の間は、食べ物が挟まりやすく、歯石が形成されやすい場所です。
- 歯と歯茎の境界(歯周ポケット)
- 歯と歯茎の境界部分は、プラークが溜まりやすく、歯石が形成されやすい場所です。
- 歯周ポケットが深い場合、歯石がさらに奥に溜まりやすくなります。
これらの場所は、特に注意してケアすることが重要です。正しいブラッシング技術、フロスの使用、定期的な歯科検診とクリーニングを行うことで、歯石の蓄積を防ぐことができます。
歯石を予防する方法
歯石が付かないようにするためには、日常的な口腔ケアと生活習慣の改善が重要です。
- 毎日のブラッシング
- 毎日少なくとも2回、特に朝と夜に歯をブラッシングすることが重要です。
- 歯ブラシは柔らかいものを使用し、歯と歯茎の境目を丁寧に磨くよう心掛けましょう。
- 電動歯ブラシを使用する場合は歯面全体にしっかりあてるようにしましょう。
- フロスの使用:
- デンタルフロスを使って、歯と歯の間のプラークや食べ物の残りカスを取り除きましょう。
- フロスは毎日1回使用するのが理想的です。
- マウスウォッシュの使用
- 抗菌作用のあるマウスウォッシュを使用することで、口腔内の細菌の数を減少させることができます。
- 食事後すぐに歯ブラシできないときはマウスウォッシュを使い、細菌の増殖を抑えるといいでしょう。
- バランスの取れた食事
- 糖分の多い食品や飲料の摂取を控えることで、プラークの形成を抑えることができます。
- 野菜や果物、乳製品などの栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。
- 水をよく飲む
- 食事の後やおやつの後には、水を飲んで口の中をすすぐようにしましょう。
- 水を飲むことで、食べ物の残りカスやプラークを洗い流す効果があります。
- 定期的な歯科検診
- 1~3か月に1回程度、定期的に歯科検診を受けることが大切です。
- 歯科衛生士によるクリーニングで歯石などの歯ブラシでは除去できない汚れを落とすことが大切です。
- 禁煙
- 喫煙は歯石の形成を促進するため、禁煙することが推奨されます。
- 正しいブラッシング技術を習得する
- 歯科医や歯科衛生士にブラッシングの指導を受け、正しい技術を習得しましょう。
- 歯ブラシの角度や動かし方など、効果的なブラッシング方法を知ることが重要です。
これらの対策を実行することで、歯石の形成を予防し、健康な口腔環境を維持することができます。
まとめ
いかがでしたか?
歯石は様々な要因が重なってできます。その要因を一つ一つ潰して管理していくことが大切ですが、やはり一番大切なことはご自身でのブラッシングです。
ご自身にしっかりあったブラッシング方法や歯ブラシの種類など、当医院の歯科衛生士はしっかりご案内させていただきますので、気兼ねなくご相談くださいね。
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