和光市駅ナカの歯医者・歯科｜和光市デンタルオフィス

一般的な歯並びが悪くなる原因

歯並びが悪くなる原因はさまざまですが、大きく分けて「遺伝的要因」と「環境的要因」の二つがあります。それぞれが単独、あるいは組み合わさって影響することが多いです。

まず遺伝的要因としては、顎の大きさや歯のサイズの不一致が挙げられます。たとえば、顎が小さいのに歯が大きい場合、歯が収まるスペースが不足して重なり合った歯並び（叢生）になることがあります。また、出っ歯（上顎前突）や受け口（下顎前突）なども家族内で遺伝的傾向が見られることがあります。

一方、環境的要因は成長期の生活習慣や口腔機能が影響します。幼少期の指しゃぶり、舌で歯を押す癖、口呼吸などが代表的な例です。これらの癖が長期間続くと、歯や顎の成長に悪影響を及ぼし、不正咬合（正常でない歯列）につながることがあります。また、早期に乳歯を失うと、永久歯が正しい位置に生えにくくなり歯並びが乱れる原因になることもあります。

さらに、食生活も重要な要素です。現代の柔らかい食べ物中心の食事は、顎の発達を妨げる原因になることがあります。咀嚼回数が少なくなることで顎が十分に発達せず、歯の並びに影響することがあるのです。

大人になってから歯並びが悪くなる要因

大人になってから歯並びが悪くなる原因もさまざまで、年齢とともに口腔環境が変化することが大きな要因です。主な原因について詳しく説明します。

歯の喪失

大人になってからの歯並び悪化の原因として「歯の喪失」は非常に大きな影響を与えます。歯が1本でも失われると、口全体のバランスが崩れ、周囲の歯や噛み合わせにさまざまな問題が発生します。その仕組みと具体的な影響について詳しく説明します。

1. 隣接する歯が傾いて移動する

歯は互いに支え合うことで安定していますが、歯を失うとその支えがなくなり、隣の歯が空いたスペースに向かって傾いて移動します。特に奥歯を失った場合、前方の歯が倒れ込むように動き、結果として歯並びが乱れることがあります。

2. 噛み合う歯（対合歯）の浮き上がり

上下の歯は噛み合わせることで正しい位置を保っていますが、片側の歯が失われると、噛み合う相手がいなくなった歯（対合歯）が少しずつ浮き上がる現象が起こります。これを「挺出（ていしゅつ）」と言い、上下の歯列バランスが崩れ、食べ物が噛みにくくなるだけでなく、歯並びの乱れも引き起こします。

3. 咬合バランスの崩れ

歯の喪失によって噛む力が一部の歯に偏ると、特定の歯に過度な力が加わるようになります。この力の偏りは、歯の動きを助長し、歯並びの悪化を引き起こします。また、力の負担を逃すために顎の筋肉や関節にも影響が出ることがあり、顎関節症につながることもあります。

4. 顎骨の吸収

歯を失うと、その歯が支えていた顎の骨（歯槽骨）が徐々に吸収されて痩せ細ることがあります。この骨の減少は口全体の歯並びに影響し、さらに歯が不安定になる原因にもなります。特に入れ歯やインプラント治療をせず放置した場合、顎骨の吸収は顕著です。

5. 見た目や機能の問題

前歯などの見える部分の歯を失うと、見た目が大きく変わるだけでなく、発音にも影響が出ることがあります。さらに前歯が後ろに倒れるように移動してしまうと、笑顔や口元の印象が悪くなる原因となります。

当医院での対策と治療法

歯の喪失による影響を防ぐためには、早期の対策が重要です。ブリッジや部分入れ歯、インプラントなどで失われた歯を補うことで、隣接歯や対合歯の移動を防ぐことができます。また、定期的な歯科検診を受けることで、歯周病や虫歯の進行を抑え、歯の喪失を予防することも大切です。

加齢に伴う歯の動き

大人になってから歯並びが悪くなる原因の一つである「加齢に伴う歯の動き」について詳しく説明します。年齢を重ねると、歯とその周囲の組織に変化が起こり、それが歯並びの乱れにつながることがあります。

1. 顎骨の吸収と骨密度の低下

歯は顎の骨（歯槽骨）にしっかりと支えられています。しかし、加齢に伴い骨密度が低下し、顎骨が徐々に痩せることがあります。特に骨粗しょう症のリスクが高まる中高年以降では、顎骨の支えが弱くなるため、歯が移動しやすくなります。この結果、歯がわずかに前方や横に動いたり、傾くことがあります。

2. 歯周組織の変化

加齢によって歯周組織も変化します。歯肉は徐々に退縮し（歯ぐきが下がる）、歯根が露出することがあります。また、歯を支える歯根膜や歯槽骨が弱くなることで、歯が動きやすくなります。この現象は「歯周病」によってさらに加速されることもあります。

3. 咬合力（噛み合わせ）の変化

年齢とともに噛み合わせが変わるのも重要な要因です。歯が摩耗することで噛み合わせが低くなったり、特定の歯に過度な力がかかるようになります。この力の偏りによって、歯が前方や横に移動することがあります。特に下顎の前歯が内側に倒れ込む「下顎前歯の叢生（重なり）」は加齢によく見られる現象です。

4. 唇や舌の筋肉の影響

加齢とともに唇や舌の筋肉が変化することも歯並びに影響します。舌圧や唇の締まりが弱くなることで、歯列を支える力が低下し、歯が外側や内側に動くことがあります。この影響で、特に前歯の位置が変わるケースが多いです。

5. 歯ぎしり・食いしばり

ストレスや加齢による咬合力の変化で、無意識の歯ぎしりや食いしばりが起こる場合があります。これによって歯に強い力がかかり、歯が少しずつ移動してしまうことがあります。

当医院の対策と予防法

加齢による歯並びの変化を防ぐためには、以下のポイントが重要です。

• 定期的な歯科検診を受け、歯周病の早期発見・治療を行う。
• 咬合力のバランスが悪くなっている場合は、必要に応じて噛み合わせの調整を行う。
• 歯ぎしりがある場合は、ナイトガードなどの装置を使用する。
• 正しい咀嚼習慣を心がけ、顎骨への適切な刺激を維持する。

親知らず

大人になってから歯並びが悪くなる原因のひとつに「親知らず」があります。親知らず（第三大臼歯）は、20歳前後に生えることが多く、他の歯に影響を与えることで歯並びを乱す原因となることがあります。

1. 親知らずの生える方向や位置の問題

親知らずは、顎の骨の一番奥に位置しますが、現代人の顎は進化によって小さくなっているため、親知らずが正常な位置に生えるためのスペースが不足していることが少なくありません。この結果、以下のような問題が発生します。

• 斜めや横向きに生える：隣接する奥歯（第二大臼歯）に押し付けられるように生えることで、歯が前方へ押され、歯列が乱れます。
• 一部だけ露出する半埋伏（はんまいふく）：歯茎に部分的に覆われたままの親知らずが、隣の歯に圧力をかけることがあります。
• 完全に埋伏する（埋伏智歯）：顎骨内に埋まったままでも、周囲に負担をかけ歯並びに影響を与える場合があります。

2. 圧力による歯列の乱れ

親知らずが生えようとする際、周囲の歯に前方への力（圧力）をかけます。この圧力が持続的に加わると、前歯にまで影響が及び、特に下顎の前歯が重なり合う「叢生（そうせい）」の原因となることがあります。

3. 炎症や痛みによる噛み合わせの変化

親知らず周辺で炎症が起きると、噛む力がバランスを欠き、特定の歯に偏った力が加わることがあります。このような状態が続くと、歯がわずかに動いて歯並びが悪化することもあります。

4. 清掃不良による歯周病リスク

親知らずは奥に位置するため、歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりがちです。この結果、虫歯や歯周病が進行し、隣接する歯が支えを失って移動しやすくなることがあります。

5. 上下の親知らずの噛み合わせ不良

片方の親知らずが正常に生えていない場合、噛み合う相手がいないことで対合歯が「挺出（ていしゅつ）」してきます。この挺出によって噛み合わせが乱れ、歯全体の位置がズレることがあります。

当院の対策と治療法

• 早期の歯科検診：親知らずの生え方をレントゲンで確認し、将来的な問題を予測します。
• 抜歯の検討：問題を引き起こす親知らずや、将来悪影響を及ぼす可能性のある親知らずは抜歯を検討します。
• 定期的なクリーニングと炎症管理：親知らずが残っている場合でも、定期的なクリーニングを徹底し、炎症を予防します。

親知らずは必ずしも抜歯が必要なわけではありませんが、問題を引き起こすリスクが高い場合は、早めの対応が歯並びの乱れを防ぐために重要です。

悪い生活習慣と口腔習癖

大人になってから歯並びが悪くなる原因として「悪い生活習慣や口腔習癖」は見過ごせない重要な要素です。日常的な癖や誤った行動が歯列や噛み合わせに悪影響を与え、徐々に歯並びが乱れてしまうことがあります。以下、具体的な原因について詳しく説明します。

1. 片側だけで噛む習慣

食事の際、片側ばかりで噛むと、使用しない側の顎の筋肉が衰え、歯や顎の骨にも均等な力が加わらなくなります。その結果、顎が歪み、噛み合わせがズレることがあります。また、使われない側の歯は汚れが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病の原因にもなります。

2. 歯ぎしりや食いしばり

ストレスや睡眠中の無意識な歯ぎしり、日中の強い食いしばりは、歯に過度な負担をかけます。このような咬合力の過剰な影響で歯が磨り減ったり移動し、歯並びが乱れることがあります。また、顎関節症を引き起こすこともあります。

3. 舌癖（舌で歯を押す）

無意識に舌で前歯を押す癖は、歯列に大きな影響を与えます。特に前歯が前方へ押し出されることで、歯が出っ張った「出っ歯」の状態になったり、歯列が拡がる原因になります。

4. 唇の癖

唇を噛む、下唇を巻き込むような癖がある場合、特定の歯に外側から持続的な力が加わるため、歯の位置がズレることがあります。

5. 頬杖やうつ伏せ寝の習慣

頬杖をついたり、うつ伏せで寝る姿勢は、顔や顎に左右非対称の力がかかるため、顎が歪む原因となります。この歪みによって噛み合わせや歯列が乱れることがあります。

6. 不適切な姿勢（前傾姿勢）

スマートフォンやパソコンの長時間使用による前傾姿勢も口腔環境に影響を与えることがあります。頭部が前方に出ることで顎の位置が変わり、噛み合わせが乱れることがあるのです。

7. 不良な飲み込み癖（異常嚥下）

大人になっても正しい飲み込み方が身についていない場合、飲み込む際に舌で前歯を強く押す癖が残ることがあります。これにより前歯が前方に動き、歯並びが乱れることがあります。

8. 咀嚼不足（柔らかい食べ物ばかり食べる）

現代では柔らかい食事が好まれる傾向がありますが、これにより咀嚼回数が減少すると、顎の骨や筋肉が十分に発達せず、歯が不安定になりやすいです。その結果、歯が移動しやすくなります。

当医院での対策と予防方法

• 食事時は左右均等に噛むことを意識する
• 歯ぎしりや食いしばりがある場合はナイトガードの使用を検討
• 舌や唇の癖に気づいた場合、舌の正しい位置（口の上部につける）を意識する
• 頬杖やうつ伏せ寝を控え、正しい姿勢を保つ
• 適度な硬い食べ物（ナッツや野菜）を取り入れて咀嚼回数を増やす

悪い生活習慣や口腔習癖は気づきにくいものですが、少しずつ歯並びに悪影響を与える可能性があります。日常生活で意識することが歯並びの健康維持につながります。

まずは当医院で歯並び無料相談を

歯並びが悪くなった場合、必ずしも矯正治療が必要とは限りません。ただし、歯列の乱れが見た目だけでなく機能面にも影響を与える場合には、矯正治療を検討することが勧められます。

矯正治療が必要な場合

歯並びや噛み合わせの問題が以下のような影響を及ぼしている場合、矯正治療が有効です。

1. 噛み合わせの不具合
   食べ物をうまく噛み切れなかったり、特定の歯に過度な力がかかる場合があります。この状態を放置すると、歯が摩耗しやすくなったり、顎関節症の原因になることがあります。
2. 発音の問題
   歯並びが乱れていると、特定の音が発音しにくくなる場合があります。特にサ行やタ行の発音に影響が出ることがあります。
3. 歯磨きの困難さ
   重なり合った歯（叢生）があると歯ブラシが届きにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
4. 顎関節への負担
   歯列の不整合が原因で顎に無理な力がかかり、顎関節症（顎の痛みや音）の原因になることがあります。
5. 審美的な理由
   歯並びの見た目が気になり、自信を持って笑えない場合も矯正治療の動機となります。

矯正治療が不要な場合

以下のようなケースでは、無理に矯正治療を行わなくても問題ないことがあります。

• 歯並びは乱れていても噛み合わせが機能的に問題ない場合
• 見た目に強いこだわりがなく、口腔清掃も適切に行えている場合
• 歯の動きが軽微で、自然経過で大きな問題にならないと予想される場合

治療の選択肢と相談の重要性

矯正治療には、ブラケット矯正やマウスピース矯正などさまざまな方法があります。それぞれに特徴があり、症例によって適した治療法も異なります。
まずは歯科医院で専門的な診断を受け、自分の歯並びの状態が矯正治療を必要とするかどうか確認することが重要です。

「絶対に治療が必要」というわけではありませんが、健康面と見た目の両面を考えて判断することが大切です。
当医院の歯並び無料相談ではこういったさまざまな疑問にお答えいたしますので、ぜひお気軽にお越しください。